関東エリアの春(3月〜5月)は、冬の間深場にいた魚が浅場に戻り始め、産卵期を迎える魚種も多い季節です。水温は徐々に14℃から20℃前後まで上昇し、それに伴って狙える魚種も月ごとに変化していきます。
この記事では、関東近郊の主要5エリアについて、春に狙えるおすすめの魚種を難易度・シーズン・釣り方のコツとともに詳しく解説します。初めての方から経験者の方まで、春の釣行計画の参考にしていただければ幸いです。
月別カレンダー:3月〜5月の狙い目
月ごとの大まかな傾向を把握して、釣行計画に役立てましょう。
3月
- ●マダイの乗っ込みが始まる(相模湾・外房)
- ●ヒラメのシーズン終盤(外房・鹿島灘)
- ●ヤリイカがまだ好調(外房)
- ●ハナダイが開幕(外房)
4月
- ●シロギスが浅場に入り始める(東京湾)
- ●マダイの乗っ込み最盛期(相模湾)
- ●アジが好調に(東京湾・内房)
- ●タチウオが浅場で狙える(東京湾)
5月
- ●シロギスの数釣りシーズン本番(東京湾)
- ●マゴチが開幕(東京湾)
- ●ハナダイの最盛期(外房)
- ●ショウサイフグが好調(鹿島灘)
📍東京湾
都心からのアクセスが抜群で、船宿の数も最多。春は浅場の小物からルアーの大物まで多彩な釣り物が楽しめます。横浜・金沢八景・浦安・船橋など出船港も豊富です。
シロギス
初心者向けシーズン:4月下旬〜6月
春の東京湾を代表するターゲット。水温が上がり始める4月下旬から浅場に集まり始め、数釣りが楽しめます。天ぷらにすると絶品で、釣って食べる楽しさを味わえる魚種です。
釣り方のコツ
仕掛けは天秤式が基本。エサのアオイソメは細めに付けるのがコツ。アタリは小さいので、穂先の動きに集中しましょう。
マゴチ
中級者向けシーズン:5月〜7月
「照りゴチ」とも呼ばれ、初夏に最盛期を迎えるフラットフィッシュ。砂地の底に潜んでおり、エサを追う際の強烈な引きが魅力です。白身の高級魚で食味も抜群。
釣り方のコツ
エサはサイマキ(活きエビ)を使うのが定番。仕掛けが底から離れすぎないよう、こまめに底を取り直すのがポイントです。
アジ
初心者向けシーズン:通年(春は3月〜5月が好調)
東京湾のアジは脂がのって「金アジ」とも呼ばれ、ブランド化されるほどの美味しさ。春は水温上昇とともに活性が上がり、30cm前後の良型も狙えます。
釣り方のコツ
ビシアジ仕掛けが基本。コマセの振り方が釣果を左右します。竿を大きくシャクって2〜3回、その後は穂先を止めてアタリを待ちましょう。
タチウオ
中級者向けシーズン:通年(春は4月〜5月)
銀色に輝く細長い魚体が特徴的。東京湾では周年狙えますが、春は比較的浅い水深で群れが形成され、数釣りのチャンスがあります。塩焼き・ムニエル・刺身と食べ方も多彩。
釣り方のコツ
テンビン仕掛けやテンヤ釣りが主流。鋭い歯に注意が必要です。アタリがあっても即アワセせず、しっかり食い込むのを待つのがコツ。
📍相模湾
小田原・平塚・茅ヶ崎・葉山など、湘南エリアから出船。黒潮の影響を受けやすく、春は回遊魚を含め豊富な魚種が楽しめます。景色の美しさも魅力のひとつです。
アマダイ
中級者向けシーズン:11月〜4月(春の終盤まで)
上品な甘みのある白身で高級魚として知られ、「甘鯛」の名の通りほんのりとした甘さが特徴。春先はシーズン終盤ですが、まだまだ良型が狙えるチャンスがあります。
釣り方のコツ
オモリは60〜80号が標準。エサはオキアミが基本で、付け方は抱き合わせが有効。仕掛けが着底したらすぐに1mほど上げ、ゆっくり誘いを入れましょう。
カサゴ(アカハタ含む)
初心者向けシーズン:通年(春は3月〜5月が好調)
岩礁帯に住む根魚で、煮付けにすると絶品。相模湾の根魚は型が良く、30cmを超える良型も期待できます。底付近を丁寧に探る釣り方で、初心者でも比較的釣りやすい魚種です。
釣り方のコツ
胴突き仕掛けにサバの切り身やイワシをエサにするのが基本。根がかりしやすいので、オモリが底に着いたら少し巻き上げて待つのがポイント。
マダイ
中級者向けシーズン:3月下旬〜6月(「乗っ込み」の時期)
春の「乗っ込みマダイ」は関東屈指の人気ターゲット。産卵のために浅場に接岸する大型のマダイが狙えるベストシーズンです。3kgオーバーの大物も夢ではありません。
釣り方のコツ
コマセマダイかタイラバが主流。コマセ釣りの場合、ハリスは8〜10m取り、静かに待つのが基本。タイラバは底から10巻き程度を一定速度でリトリーブしましょう。
📍外房(九十九里・大原・勝浦)
太平洋に面した外房エリアは、黒潮の恩恵を受けて魚種が豊富。ダイナミックな釣りが楽しめるのが特徴で、大原・勝浦・御宿などから出船します。
ヒラメ
中級者向けシーズン:10月〜4月(春先がラストチャンス)
外房のヒラメは「寒ビラメ」として冬がハイシーズンですが、3〜4月もまだ狙えます。春先は数は減るものの、1kg以上の良型が出やすい時期でもあります。
釣り方のコツ
活きイワシの泳がせ釣りが基本。イワシが暴れるアタリが出ても慌てず、竿先が大きく引き込まれるまで待ってから合わせましょう。
ハナダイ(チダイ)
初心者向けシーズン:3月〜5月
マダイに似た美しい魚体で、春に数釣りが楽しめる人気ターゲット。外房ではコマセ釣りで狙い、1人20〜30匹の釣果が出ることも珍しくありません。
釣り方のコツ
コマセはアミエビ、付けエサはオキアミが基本。ハリスは3号前後、2〜3本針仕掛けが標準です。指示ダナを守ることが数を伸ばす秘訣。
ヤリイカ
中級者向けシーズン:1月〜4月
春先まで楽しめるイカ釣りの人気ターゲット。透き通った美しい体が特徴で、刺身にすると甘みがあり絶品です。群れに当たれば数十杯の釣果も期待できます。
釣り方のコツ
プラヅノ(イカ用の疑似餌)を5〜7本使ったブランコ仕掛けが標準。着底後、竿をシャクって誘い上げ、ゆっくり落とすのを繰り返します。
📍内房(金谷・保田・富浦)
東京湾の入り口に位置し、穏やかな海況が多いのが特徴。船酔いが心配な方にもおすすめのエリアです。金谷・保田・富浦などから出船します。
カワハギ
上級者向けシーズン:9月〜3月(春先がシーズン終盤)
「エサ取り名人」の異名を持ち、繊細なアタリを捉える技術が求められる上級者向けのターゲット。肝が大きい冬〜春先が食味の旬で、肝醤油で食べる刺身は格別です。
釣り方のコツ
専用の胴突き仕掛けにアサリのむき身をエサにします。底をこまめにトントンと叩き、ゼロテンション(穂先がまっすぐ)の状態でアタリを待つのが基本。
アジ
初心者向けシーズン:通年(春は4月〜5月が好調)
内房のアジは東京湾内のアジと並ぶ人気ターゲット。穏やかな海で比較的楽に釣れるため、初心者やファミリーにもおすすめ。春は型が揃いやすく、25〜30cmの良型が期待できます。
釣り方のコツ
ビシアジ仕掛けが基本。コマセを振る際は竿を2回ほどシャクり、仕掛けが馴染んだらアタリを待ちましょう。
📍鹿島灘(鹿島・波崎・銚子)
茨城〜千葉の県境エリアで、広大な海域に豊富な魚種が集まります。春はとくにヒラメや根魚が好調で、都心から少し足を伸ばす価値のあるエリアです。
ヒラメ
中級者向けシーズン:10月〜4月
鹿島灘は関東有数のヒラメの名所。春先まで良型のヒラメが狙え、3〜4kgクラスも珍しくありません。広大な砂地で活きイワシを使った泳がせ釣りが主流です。
釣り方のコツ
活きイワシを弱らせないようにハリを付けるのがポイント。着底後、50cm〜1mほど底を切って待ちます。アタリは大きく出るので焦らず対応しましょう。
ショウサイフグ
中級者向けシーズン:通年(春は3月〜5月が好調)
鹿島灘の名物ターゲット。身の締まった白身はてっさ(薄造り)にすると絶品です。専門の遊漁船で狙い、船上で船長が毒を除去してくれるので安心して持ち帰れます。
釣り方のコツ
カットウ仕掛け(引っかけ釣り)が主流。エサはアルゼンチンエビが定番。底付近でこまめに竿をシャクり、フグが寄ってきたら鋭くアワセを入れます。
春の船釣りの準備と注意点
🧥 服装:寒暖差に対応できるレイヤリングを
春の海上は朝晩と日中の寒暖差が大きく、早朝は冬並みに冷えることもあります。防風・防水のアウターの下にフリースなどの中間着を重ね、暑くなったら脱げるレイヤリングが基本です。日焼け止めや偏光サングラスも忘れずに。
🌊 海況:春特有のうねりに注意
春は低気圧の通過が多く、風が強まる日もあります。特に外房や鹿島灘は太平洋に面しているため、出船中止になることも。天気予報をこまめにチェックし、前日の出船確認を忘れないようにしましょう。ノラセルなら天候連動で自動通知が届きます。
🎒 持ち物チェックリスト
レインウェア(上下)、長靴、クーラーボックス(魚を持ち帰る場合)、酔い止め(乗船30分前に服用)、飲み物・軽食、タオル数枚、日焼け止め。レンタルタックルがある船宿も多いので、初心者の方は手ぶらでも大丈夫です。
📱 予約のコツ
春の好天日は予約が集中しやすいため、1〜2週間前の早めの予約がおすすめです。特にゴールデンウィーク前後は混み合います。ノラセルなら空き状況をリアルタイムに確認でき、24時間いつでもスマホから予約可能です。
まとめ
関東の春は、エリアごとに個性の異なる多彩な釣り物が楽しめる贅沢なシーズンです。東京湾のシロギスやアジで気軽に始めるのもよし、相模湾の乗っ込みマダイで大物を狙うのもよし。外房のヤリイカやハナダイ、鹿島灘のヒラメやショウサイフグなど、少し足を伸ばせばさらに幅広い選択肢が広がります。
この記事を参考に、ぜひ今年の春の釣行計画を立ててみてください。初めて船釣りに挑戦する方も、ベテランの方も、きっと素晴らしい一日になるはずです。

